長尾台診療所Web相談室

子供がかかりやすい感染症とワクチン接種の大切さ

病気に対する抵抗力が発達途上の子供は、様々な感染症にかかって免疫力をつけていきます。しかし、風邪のように症状が軽度で、治りやすいものばかりではありません。

「子供は風の子、大人は火の子」と言いますが、季節の変わり目に流行する感染症のリスクを理解して、小児科医による診察で適切に対処する必要があります。

子供と感染症は切っても切れない関係

子供の感染症に対する抵抗力は発達途上にあり、特に集団生活を始める前はとても弱いです。そのため、保育園や幼稚園での集団生活が始まると、様々な感染症にかかりながら成長していきます。

しかし、子供は何か体に異常があっても、その異常が十分な症状として表に出てこないことは珍しくありません。それゆえに大人がしっかりと異常をキャッチして、適切な対応をする必要があります。

また、学校保健安全法施行規則により、出席停止となる感染症もありますので、予防できる感染症は可能な限りワクチンの接種を心がけましょう。

ワクチン接種で予防できる感染症

麻しん(はしか)・風しん、インフルエンザの他に、ワクチン接種で予防できる感染症を説明いたします。

流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)

耳の下にある耳下腺が腫れ、頭痛や発熱、だるさが生じます。冬から春先にかけて流行し、潜伏期間は飛沫感染してから約14~21日です。耳下腺の腫れが現れた後5日を経過し、全身の状態が良くなるまでは登園・登校できません。

水痘(みずぼうそう)

全身に発疹が出て発熱を伴います。冬から春にかけての流行が多く、軽く済むと思われがちですが、感染力はとても強いです。潜伏期間は空気感染してから約10~21日で、すべての発疹がかさぶたになるまで登園・登校できません。

ウイルス性胃腸炎

おう吐や下痢の他、発熱を伴うことがあります。食物アレルギーと間違えやすいのですが、冬に食中毒的な集団発生を起こすのが特徴です。潜伏期間はウイルスによって異なり、ノロウイルスは1~3日、ロタウイルスは5~6日、アデノウイルスは12日程度続きます。小児科で登校停止の指示があった場合は、医師が感染のおそれがないと認めるまで登園・登校できません。

感染経路には十分に関心を持つ

大人であれば問題なくても、子供自身が周囲の環境を考えて自発的に予防をするのは、非常に難しいと言えます。そのため、特定できる感染経路については、大人が徹底して管理する必要があります。特定をするのが困難な場合には、感染経路になりそうなリスクを排除していきましょう。

具体的には、うがい・手洗いの徹底、洗面所のタオルを共用にしない、子供が手で触れる場所の消毒などです。それでも不安がある場合は、小児科医にご相談ください。予防・対策はもちろん、初期症状への早期対応までアドバイスできます。

子供の感染症というのは複数存在し、初期症状で判断するのは難しいかもしれません。小さな変化を見逃さないように、いつでも相談できる場所を見つけておきましょう。

枚方市にある長尾台診療所は、日曜・祝日も含めて小児科の診察を行っています。診療時間内であれば、特に予約の必要はありません。夜間の急な体調不良にも対応いたしますので、枚方市だけでなく枚方市近隣エリアからのご相談も受け付けています。

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